医療費抑制のための医療サービス

医療費抑制のための医療サービスの分類


  • Cost-saving:医療費抑制効果あり + 健康増進
  • Cost-effective:医療費増加 + 健康増進(医療費増加に見合う改善)
  • Cost-ineffective:

    1. 医療費増加 + 健康状態悪化

    2. 医療費増加 + 健康増進(医療費増加に見合わない改善)

 

 

  • 医療費抑制効果はCost-savingなものだけ
  • 予防医療と治療においてcost-savingであったものはそれぞれ約20%

 

上記の分類の具体例

cost-savingな予防・治療は?

<予防>

・幼児へのB型インフルエンザの予防接種

・60~64歳の男性を対象とした大腸がんに対する1回限りの大腸内視鏡検査の実施 

<治療>

アルツハイマー認知症患者に対する認知行動療法による家族介入 

・重度の難聴児への人工内耳の埋め込み 

 

cost-effectiveな予防・治療は?

<予防>

・高強度の喫煙再発防止プログラム(低強度のプログラムと比較)

・65歳のすべての人に糖尿病のスクリーニングを行う(65歳の高血圧の人に糖尿病のスクリーニングを行うのと比較)

<治療>

原発性硬化性胆管炎患者に対する肝移植の実施

・適切な患者に除細動器を装着(医学的管理のみの場合と比較して )

 

参考

予防医療のうち医療費抑制に有効なのは約2割 – 医療政策学×医療経済学

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmp0708558

https://www.nejm.org/doi/suppl/10.1056/NEJMp0708558/suppl_file/nejm_cohen_661sa1.pdf