介入に効果があったか?を知る

介入に効果があったか?を知る方法

Z=1 :介入あり

Z=0:介入なし

Y(1) (Z=1):介入をした時の結果

Y(0)(Z=0):介入をしていない時の結果

→ 式を1本にまとめる

Y = Y(0)(1-Z) + Y(1)Z (ex. Zが0の時、Y(1)Zが消える)

同一の集団に (介入あり/介入なし) を試すことができる場合、

介入効果は

τ = Y(1) - Y(0)

となる。 

現実では、同一の集団に介入あり、介入なしを試すことができない。

ex. ある人が薬を飲んだ場合、その人の薬を飲まない場合の結果がわからない

つまり、ある集団から知ることができる情報は

介入ありの場合 →  Z, Y(1)

介入なしの場合 →  Z, Y(0)

よってY(1)とY(0)のどちらかは知ることができない。

 

解決策→ 介入あり / 介入なしの2つの集団の結果を比較する

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イメージ図

図の説明

左が介入する集団 / 右が介入しない集団

E[Y(1)|Z=1]: 介入をした群の介入する前の状態 + 介入の効果

E[Y(0)|Z=1]:介入をした群の介入する前の状態

E[Y(0)|Z=0]:介入をしない群の状態

 

介入効果(τ)が知りたい。

τ = E[Y(1)|Z=1] - E[Y(0)|Z=1]

よくある間違い

間違い→ × ( τ= E[Y(1)|Z=1] - E[Y(0)|Z=0])

間違い→ ×(介入をした群の結果) - (介入をしない群の結果)

上の説明

イメージ図を見ると、間違えている式は

E[Y(1)|Z=1] - E[Y(0)|Z=0] = τ + (セレクションバイアス)

と説明できる。

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イメージ図(上と一緒)

セレクションバイアス  とは

介入する群と介入しない群の介入前から存在する差

ex. 商品に興味がある集団に広告を出す。興味がない集団には広告を出さない

 → 介入前から商品に興味がある集団は介入前から買う人が多い

解決方法→ 2つの集団をランダムに選ぶ(RCT)

ex. 商品に興味がある人、ない人に関係なく、ランダムに2つの集団を作る

ランダムに選んだ場合、

E[Y(0)|Z=1] = E[Y(0)|Z=0]

つまり、

セレクションバイアス = E[Y(0)|Z=1] - E[Y(0)|Z=0] = 0

セレクションバイアスが0であると仮定できる。

 

その後、t検定で有意差を確認

 

結論

介入効果を知りたい場合は、

1. ランダムに2集団に分けて介入あり、介入なしを行う

2. 有意差検定をする

これにより、分析の不確実性を小さくすることができる。